2020.11.13
【動画編集未経験者が語る】急上昇動画ができるまで
2020年10月、当社で運営するチャンネルの動画が、初めてYouTubeの急上昇にランクインしました。
急上昇とは、YouTubeで配信されている動画の中から、視聴回数が多かったり、質の高い動画がランキング形式でYouTubeの運営におすすめされることです。
動画を企画した筆者は、動画編集未経験だった入社2年目の新卒社員。
今回は、動画編集チームでの9カ月間を振り返りながら「どうやって動画の企画力・編集力を身につけたか」「急上昇動画が生まれた経緯」などについて話してみようと思います!
ある日突然、マーケティング部配属に
「動画編集をしてほしい」
2020年2月、部長からこのように言われ、動画編集未経験だった私は、営業部からマーケティング部に異動しました。
マーケティング部では「楽待新聞」という不動産投資に特化したWebメディアや「不動産投資の楽待」というYouTubeチャンネルを運営しています。そのため、マーケティング部には前職でテレビ局のディレクターや出版社で編集者をしていた社員が所属し、動画編集や文章のライティングなど、クリエイティブなスキルを駆使して仕事をしています。
ですが、私に動画編集のスキルはありません。大学は経営学部でしたし、高校も普通科出身。写真が趣味だったので、かろうじてカメラを使えたというくらいです。
動画を作るためのソフトも使えなかったですし、動画編集に必要なクリエイティブを作るためのデザインの知識もありませんでした。
そのため最初は、記事執筆や動画制作ほど特殊なスキルを必要としない、データ集計業務などを担当することに。空いた時間を使い、動画編集のスキルを身につけるための勉強をしていました。
私が実践した、動画編集の勉強方法
まずは動画編集に必要なソフトの使い方からです。具体的には、動画編集のための「premiere pro」や画像を作成するための「illustlator」、写真加工するときに使用する「photoshop」や複雑な映像素材を作るための「Aftereffects」というソフトなどについて勉強していました。
勉強時、最も役に立ったのは解説動画。上記のソフトを開発している会社のホームページに、使い方を説明する動画が配信されています。まずはそれを見て基本的な操作を学び、実用的なテクニックはYouTubeで配信されている解説動画などを参考にしました。
わからないところは先輩社員に聞けばすぐに教えてもらえたので、1人で勉強するよりも上達が早かった気がします。平日は1日に2~3時間程度、土日は終日勉強という生活を続けること、およそ3カ月。ようやく、これら4つのソフトを業務で使えるレベルにまでマスターできました。
あとは、とにかく色々なデザインを観察しました。たくさんのクリエイティブが共有されている「Pinterest」や「Behance」というサイトで、さまざまなデザインを1つ1つじっくりと観察してみて、フォントの大きさや余白の使い方、配色などを学びました。
多くの時間を勉強に費やしましたが、小さいころから絵を書くのが好きでしたし、デザインには興味があったので、全く苦ではありませんでした。むしろ楽しかったです。
このような勉強が身を結び、動画編集のスキルとデザインの知識が定着してきたところで、楽待新聞の記事内で使用する図表作成や、SNSに投稿する短い動画の編集を任せてもらえるように。
しだいに、楽待チャンネルで配信する動画の編集も任せてもらえるようになりました。
行動することが大切
楽待チャンネルで配信する動画の編集を任せてもらえるようになってから、「自分で動画を企画したい」と考えるようになりました。
先輩社員の編集者は、日々たくさんの動画を編集しながら、自分で企画した動画の撮影や編集もこなしています。私にもそれができるようになれば、今よりも動画編集チームの役に立てるのでは、と思ったのです。
幸いマーケティング部では、誰でも企画を出してもよいことになっていました。さっそく私は、企画を考えることに。毎週5つはアイデアを出しました。ほとんどはボツでしたが、まれに企画が通ることも。
そのうちの1つが今回急上昇にランクインした、わたなべ夫婦というYouTuberへのインタビュー動画です。
企画が生まれたきっかけは
わたなべ夫婦は、夫婦2人で旅する様子や普段のなにげない生活風景を配信している人気YouTuber。チャンネル登録者数は16万人、主に20~30代の夫婦やカップルに人気があります。
私は旅好きだったこともあり、もともとわたなべ夫婦の動画をよく見ていました。わたなべ夫婦はブログも運営しているのですが、そのブログを読んで不動産投資をしていると知ったことが、今回の企画を思いついたきっかけです。
収入の基盤を作るために不動産投資を始めたという2人の行動は、将来に不安を持つ同世代の夫婦に参考になるのではないか?また、20~30代のファンが多いわたなべ夫婦に出演してもらえれば、楽待チャンネルを若い世代に知ってもらえる良い機会になるのではないか?と思い、わたなべ夫婦へのインタビュー動画を企画することにしました。
その1:準備から撮影当日
わたなべ夫婦に取材を打診したところ、2つ返事でOKをいただきました。嬉しいことに、もともと楽待チャンネルの動画を視聴してくれていたようです。
数回の打ち合わせを経て、わたなべ夫婦がYouTubeを始めたきっかけや不動産投資を始めるまでの流れ、2人の将来設計についてインタビューするという内容に決まりました。
そして、いよいよ迎えた撮影当日。インタビューでは、かなり良い話を伺うことができました。わたなべ夫婦が住む関西に出張して撮影するため、絶対に撮り直しができないということもあり、入念に準備したことが功を奏したと思います。
準備としてはまず、わたなべ夫婦が公開しているすべての動画を視聴しました。私自身がファンだったこともあり、すでに観ていた動画も多かったのですが、これを機に見忘れていた動画や、時間が経って内容を忘れてしまっていた動画を視聴しました。
そして次に、インタビューで聞く質問リストを作りました。インタビューしたいことを文字に起こし「どの順番で聞けば話してもらいやすいか」「内容に抜け漏れがないか」など、先輩社員にも相談しつつ、丁寧にリストを作り上げました。
おかげで、撮影当日は初対面ながらコミュニケーションをスムーズにとることができましたし、動画を観ていたからこそ聞けた貴重な話もたくさんありました。
その2:編集から完成まで
撮影が終わったら、次は動画を編集する作業にうつります。インタビューで撮影した動画は、合計すると6時間分に。これを編集して約10分間にまとめないといけません。が、これがとても難しい!
編集では、不要なところをカットし、内容が伝わりやすいように並び替えを行います。しかし、私は30分に縮めるのが精いっぱい。結局この作業は先輩社員にお願いすることに。自分の力不足を実感しました。
構成を手伝っていただいた後に、動画のオンライン編集に取り掛かりました。テロップや見出し、音楽を動画に追加することで動画の雰囲気作りをします。わたなべ夫婦のイメージに合うように、白を基調に色数は抑えることで清楚で柔らかい雰囲気の動画に仕上げました。サムネイルも同様です。
動画が完成して公開すると、一晩で6万回も再生されました。いつもの動画は一晩で1万再生くらいなので、驚くほどたくさんの人に見ていただけことがわかります。
動画のコメント欄には、わたなべ夫婦のファンから「勉強になりました!」「理想的な夫婦です」という温かいお言葉が。そして公開した次の日、YouTubeの「急上昇」動画に選ばれました。
改めて動画のコメント欄を一つずつ読んでいくと、「今まで知らなかったけど、不動産投資を勉強してみます」や、「ライフプランを見直す良い機会になりました」といったようなコメントも。
「人生をより良くしよう」と悩んでいる人たちの背中を押せたような気がして、嬉しくなりました。
さいごに:動画編集って大変?
正直、とても大変です。
今回の動画(約14分)を公開するまでにかかった時間は、約1週間。私も自分で撮影や編集をするまで、動画編集がこんなに時間がかかるものだとは知りませんでした。
しかも、私は未経験から動画編集を始めたので、必要な知識を学ぶのに約半年かかりました。
撮影するためのカメラの知識や、動画編集やサムネイル作成に必要なデザインに関する知識、動画編集ソフトやアニメーション作成に関する知識など、勉強したことを挙げればキリがありません。
しかし、大変さと同時に楽しさもあります。それは、自分の目で成長を実感できることです。
動画は奥が深く、学べば学ぶほどより質の高いものを作れるようになります。そうしてできた成果物を、自分の目で見ることも可能です。クリエイティブの世界に正解はありませんが、学べば学ぶほどより質の高い動画を作ることができますし、アウトプットの幅も広がります。
そしてマーケティング部には経験豊富な先輩社員がたくさんいます。制作物に対して参考になるレビューを都度いただけるため、制作物の質がどんどんと良くなっていく感覚があります。たった半年で動画を作れるようになったのは、先輩社員のサポートが大きいです。
会社に入った時は、まさか1年後に自分が動画制作をしているとは全く予想していませんでしたが、今は動画を作ることがとても楽しいです。まだまだ動画編集者として未熟な私ですが、より良い動画を作れるように頑張ります!
このブログを面白いと思っていただけたら是非、当社で運営しているチャンネルの動画も観てみてくださいね。