2022.02.24
金曜午後は技術共有の時間、エンジニアの社内勉強会に潜入!
「社内勉強会はありますか?」
エンジニア志望の応募者さんに、よく聞いていただく質問です。答えはもちろん、「はい」です!当社の開発部には勉強熱心な人が多く、勉強会も継続的に行われています。今回のブログでは、当社開発部の社内勉強会についてご紹介します!
学びを共有する場
当社の勉強会である「LT会」には、開発部に所属するエンジニアとデザイナーが参加しています。「LT」とは「Lightning Talk」のこと。5~10分程度で行われる、短いプレゼンテーションのことを指します。社外のエンジニア勉強会などでよく使われる手法です。これを社内にも取り入れてみよう!と、LT会が始まりました。
LT会は有志による発表形式で行われています。1回につき最大3名が、1人7分の持ち時間で話します。取り扱うテーマは、開発やデザインに関することであれば何でもOK!業務に直接関係しないことでも、自由に話してよいことになっています。毎週金曜日の13時から30分程度、オンラインで行っています。
LT会の目的は大きく3つあります。まず、技術力の向上です。社員がさまざまな人の発表を聞いて、自分が知らない知識に触れられる機会を作りたいと思っています。業務で今すぐ使う知識は業務時間中に調べるため、LT会では今後使うかもしれない新しい技術や、興味があって自主的に勉強した内容を扱う人が多いです。
次に、勉強するモチベーションの向上です。エンジニアやデザイナーとして活躍するためには、日々進化する技術を勉強をし続け、自身をアップデートしていくことが重要です。しかし、いざ新しいことを学ぶとなると、モチベーションの維持が困難だという場合もあるのではないでしょうか。そんなとき、「LT会で発表すること」を目標にすることが、勉強を続けるきっかけになると考えています。とはいえ、人前で発表するのはむしろ苦手で、モチベーションにつながらないという方もいらっしゃると思います。LT会のせいで業務に支障が出たり、社員のストレスが増えてしまったりしては本末転倒です。そのため、LT会は強制参加ではなく任意参加、参加しなかったからといって人事評価が下がるということもないようにしています。
最後に、発表練習の機会にするためです。当社の他の部門に比べて、開発部の社員は業務中に人前で話す機会が少なめです。技術共有の場としてのみならず、話し方を練習する場としても活用できればと考えています。
LT会にいざ潜入!
では、LT会とは実際どのようなものなのでしょうか?2月に行われた会の様子をご紹介します!LT会では、発表者が任意の方法で資料を用意し、画面を共有して発表します。
この日は、出勤していた社員全員が集まっていました。
1人目の発表者は、デザイナーの社員です。webサイトのデザインを作るコードである「CSS」を書く際に使う、「BEM」という設計手法についての発表でした。最近読んだという本『ざっくりつかむ CSS設計』の内容をベースに、業務中に発生しうる疑問を絡めながら技術を共有しました。
2人目はエンジニアの社員でした。この社員は、前職でクラウドコンピューティングサービス「AWS」を使ったサービスの構築に携わっていました。その知識を活かし、AWSの動作確認を自分のPCだけで行うことができる、「LocalStack」というツールを紹介しました。
3人目の発表者も、エンジニアの社員でした。「クリーンアーキテクチャ」というシステム設計の考え方について、概要から使用上のメリット・デメリットまでまとめて話しました。
専門的な内容の発表が多いですが、開発未経験のエンジニアはどれくらい理解しているのでしょうか?2022年4月に入社予定の内定者に聞いてみると「正直にいうと、これまで4回参加したうちの半分は、正確に発表内容を理解できていません…」とのこと。エンジニア向けの内定者研修で学んだことに関連する内容や、初心者でも理解できる内容もあるものの、まだ理解するには難しい内容もあるようです。しかし、そんなときでも「先輩からひたすら知識を吸収する機会」だと捉え、前向きに臨んでいるそう。「ここで得た知識を、今後の楽待の開発でどのように活かせるのか?などと考えながら聞いています」と、意気込み十分です。
ここで、過去の発表の中から、特に好評だったテーマをいくつかご紹介します。
開発環境から学ぶSymfony1.4
当社で使っているフレームワークについての発表。
…入社直後で学習中だったため、タイムリーで役立ちました。
…普段開発をしているのですがまだまだ知らないことも多く、この発表で改めて学ぶことができています。
Webサイトでのダークパターンについて
ユーザーを不利な決定に誘導する表記やサイト設計についての発表。
…そもそも「ダークパターン」というものを知りませんでした。
…具体的なダークパターンの例(「残り○品のみ」といった文言や「登録しない」のボタンのみ色が薄いデザイン等)に当てはまるWebサイトを頻繁に目にすることはありましたが、この発表を聞くまではそのようなWebサイトに対して問題意識を持つことはありませんでした。しかし、この発表を聞いてからは今後Webサイトを作る立場として、そのようなWebサイトに対して問題意識を持ち、ユーザーにとって楽待がより良いものになるようにしたいと実感しました。
オープンデータについて
人口データなど、誰でも利用できるデータの紹介や使い方についての発表。
…オープンデータは日頃触れたことがないこともあり、興味が湧く内容でした。行政が提供しているデータが多種多様にあることが印象的で、業務の開発で使用できたり、プライベートの遊びや勉強にも活用できそうでした。
…全く知らなかったことなので、知らないことを知るきっかけになりました。
React Native祭り2021
社員が参加した技術カンファレンスについての発表。
….社員の1人が主体的にカンファレンスに参加して、得たことを共有してくれました。最新のトレンドや動向を知ることができ、たくさんの気づきがありました。
いろはすのデザインがどのように作られたのか?
アートディレクターによるコンセプトメイキングや、既存の商品との差別化についての発表。
…デザインを作る上で商品の特徴だけでなく、時代の流れや環境なども配慮して作っているという考え方が勉強になりました。
AWSサービスの紹介全般
AWSの各サービスの使用方法、活用事例などをわかりやすく発表。
…普段の業務ではなかなかAWSに触れる機会がないのですが、この発表で各種サービスの使い方を学ぶことができ、具体的な利用イメージを持つことができました。
…外部サービスについては利用経験がなかったりあっても習熟できていないものが多いので、業務で利用を増やす際等に非常に助かっています。
刺激しあいながら知識を広げる
LT会のような勉強会を継続して行うには、コミュニティが活気づいていて、話しやすい雰囲気であることが必要です。そうした空気感はどのように生まれているのでしょうか。
その理由は、当社開発部社員の勉強熱心さにあります。新しい技術に関心のある人が多いので、「自分が得た新しい知識も、当社のエンジニアやデザイナーならきっと知りたがるはず!」と手を挙げるきっかけになっています。
では、そうした知識はどこで仕入れてくるのでしょうか。社員に聞くと、本を読んだり、外部セミナーに参加したりして各自学びを深めているといいます。とりわけ、知識を体系的に学べるため、本での学習は会社全体で推奨されています。業務で使う本を購入する際は「図書購入支援制度」が利用できるため、積極的に活用する人が多いです。中には、本格的に勉強したいという思いが強くなり、通信制の大学で学び始めた人もいるんだとか!その他にも、インターネット上に公開されている記事や、「Qiita」のようなエンジニア向けのブログなど、さまざまな媒体で情報収集をしているそうです。広くアンテナを張り、LT会や社内SNSで共有しながら知識を深めているようです。
開発部部長のAさんも、「自分で新しいことを学んで、みんなに共有する喜びを感じてもらえるような人だと、うちの仕事は楽しいと思いますね。自分の勉強が周りに活きる、貢献できるという実感が持てるので。それを楽しめる人には良い環境だと思います」と話しています。LT会では新入社員にも発表の機会があり、希望する人は入社から2~3ヵ月程度で発表にのぞみます。Aさん自身も、「この前勉強したあの内容を発表してみたら?」と新入社員に声かけをすることがあるんだとか。
「内容は基礎的なことでもいいと思っているんです。同じように若い社員もいるし、ベテラン社員にも役立ちます。知っていることでも、改めて聞くと学びがあったりしますから」
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エンジニアがどんな勉強をしているのか、もっと知りたい!と思ってくださった方は、説明会や面接でぜひたくさん質問してみてくださいね!