当社では、不動産投資情報サービス「楽待」の運営に加え、登録者数150万人を超えるYouTubeチャンネル「楽待 RAKUMACHI」を運営しており、日々不動産や経済、投資などに関する情報を発信しています。
そんな楽待チャンネルで、突然公開した『タワマンシャーク』と『空き家シャーク』というAIサメ映画。SNSやコメント欄では「投稿場所を間違えた?」「なぜ不動産投資メディアがサメ映画?」と多くの反響をいただき、ヤフーニュースにも掲載されました。
実はこの2本の映画は、当社の映像課の社員が企画から編集まで行い、AIを活用して制作したものです。どのようにしてこの企画を発想し、どのように作り上げていったのか。本ブログでは制作担当者にインタビューしました!

企画の発端は雑談。動画生成AIの進化が後押しに
ーそもそもこの企画はどのように立ち上がったのでしょうか?
きっかけはデスクでの雑談です。去年の夏ごろ、「YouTubeで面白い企画ないですかね」という話になった際に、当時からXでサメ映画がバズりやすい傾向があったので、「サメ映画とかどうですか?」と冗談半分で軽く話したのを覚えています。
そこから「サメ映画を作ろう」と盛り上がったのですが、いざ実現しようとするとコストや技術面の障壁が多く、しばらく塩漬けになっていました。その後、動画生成AIの技術が急速に進歩したことで、ようやく実現できる目処が立った、という経緯です。
「サメと不動産は相性がいい」出発点は英語の慣用句「ランド・シャーク」
ー企画の出発点は雑談だったとのことですが、テーマに「空き家」を選んだ理由は?
日本全国には900万戸の空き家が存在し、社会問題化しています。当社は不動産投資の情報発信を行うなかで空き家問題に関する啓発活動も行っており、この現実をエンタメを通して多くの方に伝えられないかと考えたとき、「サメ」にたどり着きました。
英語には「ランド・シャーク(Land Shark)」という慣用句があります。これは「地上げ屋」や「強欲な不動産業者」を意味するのですが、実際に日本の不動産業界にも注意すべき業者や仕組みもあり、知識がなければ大きなトラブルに巻き込まれてしまう可能性があります。
実態のない「サメ」と、現実に存在する「不動産業界の闇」を重ね合わせることで、エンタメとして楽しんでもらいながらも、不動産投資のリアルを知ってもらえる作品になるのではないかと考えました。
それから、これは作りながら気づいたことなのですが、生成AI映像特有の「ハルシネーション(AIがおかしな映像を出してしまう現象)」も、サメ映画というフィルターを通せば自然と許容されてしまう特性があるんです。多少映像が雑でも「サメ映画だからいいか」と受け止めてもらえる。「不動産×サメ×AI」は、想像以上に相性が良かったんです。
影響を受けた映画・アニメ作品の一部を紹介
ーかなり本格的なB級映画に仕上がっており、「サメ映画の理解が深い」「映画を分かっている」など映画好きな方からの好意的なコメントが寄せられていました。普段から映画はよく観るのですか?
はい。普段からB級映画をよく見ている自分が、過去に見てきた作品の記憶を引っ張ってきつつ、映像を制作しています。「ジョーズ」や「シャークネード」などの名作を参考にしつつ、他ジャンルのB級映画の要素をスパイスとして加えることで、より濃厚な映画的世界観を目指しました。
ー具体的には、どんな作品から影響を受けているのでしょう?
『空き家シャーク』は「サメ×B級カンフー」をやりたいという着想からスタートしています。引っ張ってきた要素を挙げるとキリがないのですが、一部を紹介します。
・『吸血鬼ゴケミドロ』(1968年・日)真っ赤な夕陽を背景に飛ぶミニチュアの飛行機
・メキシコのサント映画シリーズ(1958-1982年・メキシコ)ルチャ・リブレの英雄エル・サントが出演する一連の作品。主人公・克典の造形のベース
・『少林虎鶴拳』(1978年・香港)一族が世代を超えて強敵に復讐するというストーリーの土台
・『片腕カンフー対空とぶギロチン』(1975年・台湾=香港合作)『ドラゴンVS不死身の妖婆』(1973年・ 台湾)などのジミー・ウォング監督作品 老人が飛んで屋根を突き破るような荒唐無稽なカンフーアクションはここから
・『Shaolin Invincibles』(1977年・台湾/日本未公開)カンフーでゴリラと戦う場面の元ネタ。本作はゴリラ1体ですが、こちらにはなんと2体登場します
・『人蛇大戦 蛇』(1982年・台湾=香港合作)サメ映画ではなくヘビ映画ですが、巨大ヘビと蛇使いの老人がカンフー風に戦う場面を参考に
・『ポリス・ストーリー/香港国際警察』(1985年・香港)斜面の空き家を破壊するカーアクションはここから
・『チ。―地球の運動について―』(2024年・日/TVアニメ)本作のような主人公交代劇を20分の尺でやれないか試みました
・『ベイビーわるきゅーれ』(2021年・日)後半の女性2人のバディーアクションはこの作品から
・『けいおん!』(2009年・日/TVアニメ)主人公の親友が軽音楽部でギターを武器に戦うのはこの作品から
これだけ詰め込んでいます。脚本は作らず、まずは大まかなあらすじとキャラクターを考えて、映像を作りながら細かいストーリーやセリフを同時進行で考えていきました。やりたいことが頭の中で明確になっていれば、長編では難しくても20分の短編ならこの方法で通用します。

AIツールは役割で使い分け。リアリティを追求する
ー今回使用したAIツールについて教えてください。
複数のツールを組み合わせて作っています。会話シーンは発話が得意なツール、アクションシーンは激しい動きが得意なツール、というふうに使い分けています。
映像と一部の音声はAIで、その他は全て人力で作っています。脚本も自分で書いていて、その過程で補助的にAIを使っている形です。たとえば作中でサメをナノ分解する化学式が出てくるのですが、あれはAIに「極限までリアルにしてほしい」と指示して作ってもらいました。
尊敬する『ゴジラ』の本多猪四郎監督は、作品の科学考証にリアリティーを持たせるため、制作時には東大の研究所に通っていたといいます。さすがに私は東大の研究所には通えないので、その代わりにAIに質問することで考証にリアリティーを持たせるよう努めました。

想定外の反響と、今後やりたいこと
ーXで話題になり、さまざまなメディアでも取り上げられましたが、この反響は想定通りでしたか?
ここまでの反響は完全に想定外でした。サメ映画の1本目の公開前は不安だったのですが、「面白い」というコメントを多くいただいているのが、企画担当者として率直に嬉しいです。今後も期待以上の作品を作っていきたいですね。
ー今後も不動産投資×AI映像の企画は続けていく予定ですか?
当社のビジョンである「公正な不動産投資市場を創造する」を実現するために、楽待は日々情報発信を行なっています。いつも多くの方に見ていただいていますが、今回のサメ映画を通じて、これまで楽待を知らなかった方にも届いたと感じています。エンタメを通して不動産業界の課題や問題点を知ってもらうのは意義のある活動だと思っているので、今後も不動産投資の正しい情報を発信できる良い作品を作っていきたいです。
自身が企画した動画が150万人に届く環境
楽待では、YouTubeチャンネル開設当初から、映像クリエイターの自由なアイディアを採用しています。今回のサメ映画だけでなく、過去にも不動産投資ドラマや家にまつわる怪談など、経済メディアの型にはまらない様々な動画を公開してきました。
自らが企画を立ち上げ、150万人を超える視聴者に届けることができる。そんな働き方に少しでも興味を持っていただけたら、ぜひエントリーをお待ちしています。